本流・渓流釣りのシーズンが終り、あれやこれやとしてる間に年末になってしまった・・・・。
例年のように、2022年度の振り返りをしたいと思う。
例年なら春が超大型渓魚がかかりやすいシーズンなのだが、
この春はまったくといっていいほど釣れなかった。
そして春から秋までのシーズンは、昨シーズンのような酷暑になることはなく、わりと過ごしやすい気候だったように思えたのだが、
ハイシーズンでもあまり良い釣果に恵まれることはなかった。
森の多い渓流域ならそこそこ釣れることもあったが、幅の広い本流域は本当に釣れなかった。
今年の春から秋までに釣れた大型ニジマスの数は、昨シーズンの半分以下だと思うほど。
去年の酷暑で大多数の大型渓魚が衰弱してしまい、厳しい厳寒期を乗り切れなかったのではないか?
そんな最悪の状況も考えさせられたくらいだ。

だが、9月の十勝遠征でカイさんと釣りをしてから、どういうわけかグッと釣果が伸びてきたのだ。
ちょうどオイラが釣り方に迷っていたときだったこともあり、カイさんと釣りの考えや想いを話し合ったことがオイラの中で大きかったのだろうと実感している。
要するに、オイラ自身ストイックになりすぎて、釣りを楽しめていなかったのだと思っている。
森の豊かさ、川の岩壁のダイナミックさ、水の冷たさ。
そういうものをいつも見ているつもりだったが、実は川の流れしか見ていなかったのかもしれない。
川の流れのみ睨むようにただ見つめている釣り。
そして釣れないことへの重圧感。
なにに対しての重圧を感じていたのか??
そんなことやってたら釣りが楽しいわけがない。
信頼できる釣り人たちと接することで、ときには思わぬ考え方のヒントに気付くときがあるものだ。

この春から、エサ持ちがいいように針に加工してある針を使っており、
これによってエサが針から外れることは少なくなったのだが、どういうわけか魚のバラシが多かったのだ。
だが、シーズン通してやってみなくちゃわからないこともあるだろうと思いこの針を使い続けていたのだが、
この十勝遠征を機会に使うのをやめて、去年まで使っていた馴染みの針に戻したのだ。
エサが外れたなら、また付ければいいだけのこと。
それよりもバラシが少なくランディングの確率の高い針のほうが信頼できると思ったのだ。
そしてなにかが吹っ切れたように、どうせ今日も釣れないんだろうと軽い気持ちで川に出掛けるようになったのだ。
それからは何がどう作用したのかわからないが、9月から11月までの3か月間は本当によく釣れた。
年間の釣果として、
60cm以上のニジマスは合計17匹(そのうち手計り未計測のものは11匹含む)
そして65~68cmのニジマスが4匹。
このほとんどが9月から11月に釣れたものだった。

釣れないと思っていたシーズンだったが、後半は勢いに乗って良い釣果に恵まれた。
だが何度も70cmを越えたかと思わせるやり取りを経験しながらも、とうとう70cmを越えるニジマスを釣り上げることができなかった。
6月に逃してしまったあの一本が非常に喰いが残るものとなってしまった・・・・・。
75cmのニジマスまでは釣り上げたことはあるので、ある程度は引き込みの感覚は知ってるつもりだが、
幅の広い本流域で経験したことのないほどのあの強烈な引き込みに打ち勝つことができなかった。
またいつか巡り会うことができたとして、あの引き込みに耐え抜いて釣り上げることができるのだろうか??
今思い出すだけでも悔しくて悔しくて落ち着かない気持ちだ。

そして、毎回のように試作しては失敗を繰り返してきた特エサ作りは一定程度の成果を見せたと感じている。
これが完成したことによって、今年の最高の武器となった。
素材、形、匂い、興味、餌もち。
どれをとっても満足のいく釣果につながるものだった。
釣りのときは、いつも2~3種類のエサを常備しており、渓魚が飽きないように換えて使っていたのだが、この特エサが完成してからはシーズン通してこれひとつで十分と思えるほど。
65cm以上のニジマスの釣果はすべてこの特エサで獲ったといえるほどの自信作となった。
シーズン終盤での渓流域でのできごと、
もう大型渓魚がほとんど居なくなってしまった河川だと思っていたが、実は多くの大型ニジマスが潜んでいたことに本当に驚かされたのだ。
ハイシーズンでさえ、オイラが釣れると思っていた流域には渓魚はいないとなると、一体どこに身を潜めていたのか??
ヒントはきっと、オイラが入らない流域にあるのだろう。
来シーズンは慣れた河川だが、イチから調査し直して隅々まで追い求めるつもりだ。

北海道ではシーズンを通して恐れていた酷暑はなく、渇水するようなことはなかったように思えるが、
それでも一年一年温暖化が深刻になっていってることを実感している。
道北にまともに雪が積もったのは12月中旬を過ぎてから。
こんな遅い積雪は経験がない。
この遅い積雪が、来シーズンの釣りにどう影響してくるのかと思うと不安を隠せない。
願わくば、渓魚にとって棲みやすい川であり、釣り人にとっても過ごしやすい気候であってほしいのだが・・・・・・。
来シーズンの釣りに関する予定はまだ固まっていないが、
超大型ニジマスを意識した釣りを意識しつつ、遠征や開拓を楽しみ、多くの釣り人さんたちと交流出来たらいいなと思っています。
釣り人との交流として、いまさら釣れるポイントうんぬんは必要ないのです。
それよりも、釣り人としての考えや川への向き合い方を感じ取り、お互いの刺激になったらいいなと思っています。
そんな交流ならいつでも歓迎します!(笑)

これからオフシーズンは、オイラは冬の趣味のバックカントリースキーに興じていきます。
雪山は怖いですが、川と同じように自然に敬意を払いつつ、そこで学び遊ばせてもらっています。
厳冬期に山を登って自身の体力をつけ、来春からの釣りへのエネルギーにしていきたいと思っています。
ですが、ときどき無性に川が見たくなる時があります。
そんなときは、また冬の川に行き竿を出すのだろうと思っています。
そのときはまた記事として報告いたします。
それでは皆さん、また来年!!!

(終)